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華やかで迫力のあるパッセージ以上に、ハーモニーを感じ暖かい息で豊かに鳴る響きこそ金管アンサンブルの魅力と感じます。本作品では、中盤コラール部の響きを存分に体感いただけるよう、楽譜上にコードを表記いたしました。コードの進行や高いテンション、どの構成音を担当されてみえるかを奏者の方自身が感じられる事で、より具体的な響きや音程間隔をイメージし演奏が行えます。
2016年に東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部委嘱により作曲した吹奏楽版《Brazing Wind(ブレージング・ウインド)》。2017年に同校委嘱により金管8重奏版《Brazing Breeze(ブレージング・ブリーズ)》へ改訂し初演されました。そして、2018年に浜松市立開成中学校吹奏楽部委嘱によりアレンジや編成を変更し、第42回全日本アンサンブルコンテストで演奏されました。
ブレージングの本来の意味は金属の接合や溶接を表します。ウインドは風という意味です。直訳すると「風の融合」となりますが、ブレージングの語源がブラス、黄銅あるいは真鍮とされている点や、ウインドをウインドオーケストラと置き換えることで、「吹奏楽・楽器の解け合い」を表現しています。金管8重奏版で用いられるブリーズは、そよ風という意味です。吹奏楽版が大きな風に対し、金管8重奏版は鋭い風となります。
冒頭、8分休符を含んだ3連符が力強い幕開けを告げます。細かい音符がせめぎあい、音の輪郭が形成されます。ゲネラルパウゼで余韻のみが響く中、テンションコードの高い旋律が朗々と演奏されます。転調されシャープ系の明るく鋭いハーモニーが華やかに奏でられ、チューバソロをはさみ6/8+3/4の混合拍子へと進みます。途中3/4+3/4拍子の組合せに変わり同じモチーフを使用しながらも、アクセントの位置が入れ替わります。中盤、前半とは対象的にユーフォニアムやフリューゲルホルンの静かなコラール。金管楽器の美しいハーモニーが特徴的です。旋律がホルンに受け継がれ、トランペットの細かいパッセージも加わりトゥッティで壮大に歌い上げられます。終盤、低音楽器が緊張感ある旋律を奏でます。金属音をイメージしたホルンのゲシュトップと、トロンボーンのリズムがぶつかり、次第に冒頭の旋律が復元されます。全編を通し楽器や声部の繋がり、音色の変化を意識し作曲しました。
(内藤友樹)
2024年 第56回岐阜県アンサンブルコンテスト岐阜県大会 / 大垣市立東中学校吹奏楽部
2021年 第48回兵庫県アンサンブルコンテスト / 吹奏楽団ツインスターズ
2020年 全日本アンサンブルコンテスト第47回東北大会 / 山形市立第六中学校吹奏楽部
2020年 第44回沖縄県アンサンブルコンテスト / 沖縄県立コザ高等学校吹奏楽部
2020年 第47回福島県アンサンブルコンテストいわき支部大会 / いわき市立植田中学校吹奏楽部
2019年 第42回全日本アンサンブルコンテスト / 浜松市立開成中学校吹奏楽部
2019年 第8回定期演奏会 / 浜松市立開成中学校吹奏楽部
2018年 第79回定期演奏会 / 早稲田吹奏楽団
2018年 2016TAMAアンサンブルフェスタ / 東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部
2018年 第40回東京都アンサンブルコンテスト / 東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部
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